外苑前にある創作ベトナム料理屋さん「Ăn Đi (アン ディ)」のワイン日本酒ペアリングコースが楽しい

外苑前から徒歩5分のところにある創作ベトナム料理屋さんに行ってきました。

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お店の名前はĂn Đi(アン ディ)。ハーブや発酵食品をうまく使いながらワイン、日本酒とのペアリングを提案する面白いお店です。どのお皿も手間暇かかっていて、美しくおいしい。名店です。

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着席して箕面ビールのヴァイツェンで乾杯。クリーミーで苦くないやつ。冬の寒い夜道を歩いてきて暖かい店内に入った1杯目。今日みたいなシチュエーションだとこういうのが合う。おいしい。

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カトラリーがスタイリッシュでいい感じ。

スタッフの人からアレルギーや苦手なものを聞かれて、特にないですと返してコーススタート。

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アミューズはバインミー。本場ベトナムでは大きなフランスパンにどっさりお肉や生野菜などの具を詰めたものが出てきますが、ここではオープンタイプのフィンガーフードとして提供されました。

穴子、人参の糠漬け、コリアンダー、クミン、クローブなどが使われていて、日本とベトナムのエッセンスの両方を一口で味わうことができます。

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お茶を発酵させたサラダ。ミャンマー料理にこういうのがあるらしく、そこから発想を得てほうじ茶を乳酸発酵させたものを使っているとのこと。スプーンでかき混ぜて食べると酸味と旨味と甘味と同時に各種野菜のいろんな食感がやってくる情報量が多い一皿。イチジクとかシナモンとかまで入ってた。口の中が0泊10秒のアジア旅行。

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合わせるお酒はフランス、ノルマンディ地方で作られたシードル。リンゴの蜜から来る甘味がなぜかこのサラダによく合う。こういうのがあるからペアリングは面白い。

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続いてはバインベオ。和風のとろっとしたスープに浮かぶのは鱧。さらにその下には薄いお餅が敷かれています。こぶみかんの香りが立っていて、そのアロマ効果で副交感神経優位になって酔いが加速しました。

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ポップなラベルの北海道函館のワインがお供。ひとつ前のシードルとはまったく違う方向性で、パイナップルとかパッションフルーツを思わせる爽やかな1本。

「函館はドイツとかと同じ緯度だからこういうワインが美味しく作れるんですよ」って説明を受けて、ドイツのワインの味とか頭の中に入ってないくせに「確かにそうですね」って知ったかぶった返事をしました。

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ベトナム料理のエース、生春巻きにはなんと葡萄が。中には赤ワインで煮たマグロやゴボウや各種ハーブが包まれています。

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これをタマリンドと焦がしバターで作られたソースにつけて食べる。

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合わせるのはなんと日本酒、新潟の『根知男山』。生春巻に葡萄入ってるから絶対赤ワイン出てくると思ったら裏切られました。

この銘柄は瓶詰めする前に1年熟成させているらしく、ほんのりキャラメルっぽい香りがします。タマリンドのソースをスッと支えるイケメン。

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続いてバインセオ。乗っかってるのは戻り鰹を藁で炙ったもの。

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それをタピオカの皮で作っられた生地で巻いてナイフとフォークで上品に食べる。モダンベトナミーズ。

鰹の上に乗ってた馬告(マーガオ)っていうスパイスがとてもいい仕事をしていました。レモングラス、山椒、粒胡椒、ピンクペッパーなどのスパイスのいいとこ取りをしたようなやつ。なんか台湾で採れるレアアイテムらしいです。Amazonで売ってるけど結構いいお値段。

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出てきたのはATARAXIA。名前がいいですね。僕の1stアルバムもこのタイトルです。南アフリカのピノノワールとのこと。楽天ではシャルドネが売ってました。今度買ってみる。

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ココス

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メインディッシュは仔牛の炭火焼。ジャスミンや金木犀を蜂蜜に漬け込んだソースが不思議と絶妙に相性がいい。こんなにお花っぽい肉料理はじめて食べた。

このタイミングでesotericoっていうワインが出てきたのですが写真撮るの忘れました。たしか葡萄を皮ごと発酵させてるっていう説明があって、オレンジとかマスカットみたいな味がした気がします。

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〆の麺はフォー。合わせるお酒はなんと大麦焼酎「青鹿毛」のお湯割り。フォーの出汁に負けない力強いお酒でございました。

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デザートはココナッツプリンに美生柑(みしょうかん)のシャーベットを乗せたもの。

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そしてコーヒーがおいしかった。酸味ある系のスペシャリティな感じ。なんか都内では有名な焙煎所の豆を使ってるとのことでした。焙煎所の名前は失念。

と、最後の最後まで驚きと喜びの連続でございました。気合入れすぎず、とはいえオシャレで美味しいものを食べるデートをしたいぞってときなんかに最適なお店ではないでしょうか。ミシュランガイド東京 2018.2019のビブグルマンにも掲載されているらしいです。

ちなみに店名の「Ăn Đi」はベトナム語で「召し上がれ」という意味。肩肘張らない温度感がいいですね。

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