「俺先月誕生日やってん。寿司食べたい」
という遠回しな恐喝を先輩のいーちゃんから受け、警察に被害届を出すときのために証拠写真を撮ってきました。
いーちゃんの後ろ姿。軽トラックぐらいある。
- 「俺今日昼メシ食ってないから!」
- 「限界きたら嘔吐して胃袋のスペース空けてその後すぐ食事再開できる特殊能力持ってるけど使っていい?」
- 「今までの記録を塗り替えるぐらい食べるわ!」
などという言質を取っています。お店予約したのいーちゃんだし僕の番号は割れていないので最悪食い逃げすればいいかという考えが頭によぎりました。
店先。
あまりの恐怖に写真もブレています。あと310号線に立って写真を撮る必要があるので車が怖い。
生ビール。うまい!
いーちゃんはお酒飲めないのでノンアルコールビール。このビジュアルでお酒飲めないとか絶対何かの間違いだと思う。
突き出し。いろいろな食材が究極合体したジャパニーズテリーヌっぽい何かで、これからの食事でテンションもエンゲル係数もブチ上がってゆくであろうと確信しました。
注文はこのように紙に書いて渡すシステム。いーちゃんが前足を器用に使って文字を書いています。
お寿司においては光り物から頼むのが通なのか、それともまずは玉子を頼んで味付けの腕前を見るのが通なのかという議論がありますが、人のお金で食べる時はとりあえず高いやつを注文するのが地元なかもずのスタイルで、アワビです。
肝が美味しそうだなーと思っていたらいーちゃんに食べられてしまい、食事は戦争だと認識しました。いつか合法的に殺す。
最近ウニ好きで、好きな理由は良いウニを食べたら「ンー!」みたいに快楽を享受できるからで、この日も「ンー!」なりました。
貝柱やらうなぎやらマグロやら。うまいうまい。
穴子のふわふわした食感は他の食材では出ないからオリジナリティある食材だなーと思います。淡白な身とタレがフュージョンしてうまい。
成金セットです。この1皿だけでなぜか3,000円ぐらいする。
いーちゃん「遠慮せんと食べや」
ぼく「うんありがとう。俺の金や!!!」
という初歩的なノリツッコミをしました。
大トロすごくて、「舌の上でとろける」という使い古された比喩が実際に現象として起こり、ついでに脳髄も若干とろけてしまったのではと心配になるような恍惚としたトリップ体験ができます。合法。
めねぎ、塩レモンが施されたイカ、湯葉です。通称通ぶったオッサンセット。
手巻きの何かとサーモン。
この時点でだいぶお腹が膨れてきたのですが、いーちゃんは「ここまでは前菜って感じやな。さあ食べよか」と言い出し、マジでこのデブいなり寿司だけ20個ぐらい食べててくれないかなと思いました。
どうでもよくなり日本酒を導入。
いーちゃん「貝柱は?」
ぼく「頼もう」
いーちゃん「サーモンは?」
ぼく「頼もう」
いーちゃん「とり貝は?」
ぼく「頼もう」
いーちゃん「中トロは?」
ぼく「頼もう」
という必要最低限のヤケクソなコミュニケーションを経て提供されました。
こちらは最後のお皿ですが、「限界ギリギリまで食べるためにとにかくアッサリしたものを注文しよう」という食に対するストイックな意図が見て取れます。
食べ終わった頃には満腹を大きく超えて腹16分目ぐらいになっており、常人なら五臓六腑が爆発してその場で死亡していますが僕たちは最強なのでなんとか生き延びることができました。
お会計です。
男同士の食事で一人当たり1万円超えるの面白くて、途中からいーちゃんと二人で爆笑しながら「もっと上がれ! もっと上がれ!」と本気で意味不明なノリになりました。
いーちゃん「美味しかったわご馳走様。誕生日いつやっけ?」
僕「4月」
いーちゃん「よかったーだいぶ先やん」
とのことで僕の誕生日にご馳走してくれる意思はあるみたいなので、その時は前日から断食してウニと大トロだけでお腹を満たそうと思っています。今回打ち出した23,792円の記録は塗り替えたいですね。ダブルスコアぐらいで。
寿司 「天音」
場所:大阪府堺市中区新家町1-1
TEL:072-235-8870
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