先月スコットランドとアイラ島に行って蒸留所を片っ端から回って見学しまくるという旅をしてきました。
- ウイスキーの知見を深めたいのでスコットランドまで行って蒸留所を巡ってきた | 東京上野のWeb制作会社LIG
- ウイスキーの知見を深めたいのでアイラ島まで行って島内の蒸留所10ヶ所全部巡ってきた | 東京上野のWeb制作会社LIG
で、スコットランドに降り立った時はウイスキーの知識がほぼゼロだったのですが、さすがに毎日蒸留所で説明を聞いて朝からストレートでウイスキーを飲みまくるということをやっていたら経験値がじわじわと溜まってきます。半月後に旅を終える頃には味の違いとか作り方の知識とかが薄ぼんやりとついていました。
もしかしてこの状態でBARに行ってバーテンダーさんに色々教えてもらったらさらに知識が増えて楽しいのでは?
というわけで帰省中、地元のBARに行ってきました。BAR Kiln(キルン)という中百舌鳥駅からすぐのお店。マンションの1室にあるのでなかなか入りにくいのですが臆せず行きましょう。このお店には優しい人しかいません。

「シェリーカスクのやつでなんか面白いやつありますか」と尋ねると、味や産地の説明を交えながらずらっと並べてくれました。全部見たことない。めっちゃ楽しい。

断りを入れてボトルを触らせてもらいました。グレンアラヒー12年ジャズシリーズ。ジャズミュージックをモチーフにしたラベルがかっこいい。

というわけで注文。通常は30mlの1ショットがまさかの45mlでたっぷり。なかもず価格万歳。
味ですが、シェリーの香りが優しく広がってその後若干のスパイス感。ジャズっぽい味というよりはジャズに合いそうな感じ。マイルスとか聴きながら飲むと完全にダンディな大人になれると思います。

飲んでないけど面白いボトルがあったので写真撮らせてもらいました。空中ブランコの上で逆立ちする人のラベル。味のバランスが完璧で、それをそのまま表現した絵らしい。遊び心満載。

「ハーフショットでも承りますよ」とのことなので色々と飲み比べ。どちらもシェリー樽熟成です。
左がスペイバーンの13年のカスクストレングス。プルーンみたいにどっしりした甘み。シェリー感が濃厚。信濃屋のプライベートボトリングらしい。
右がロングモーンの1990年ビンテージ。25年超の長期熟成で、クリーミーでケーキみたいな甘い余韻が長く残ります。

せっかくなのでカルバドスも初挑戦。カルバドスはリンゴを原料とする蒸留酒です。主にフランスのノルマンディー地方で造られるらしい。
「スタンダードなやつと、長期熟成したやつの飲み比べをしてみたいです」とお願いして見繕ってもらいました。右がブラー。「カルバドスと言えばこれ!」というスタンダードなやつ。左がシャトードブルイユの24年熟成。

これはもう明確に違いがあってわかりやすい。ブラーは溌剌で若々しく果実味がスパァンと駆け抜けるような飲み口。シャトードブルイユは濃厚で妖艶で複雑。
初めて彼氏ができてウキウキしている女子高生と銀座のクラブのママぐらい違います。銀座のクラブ行ったことないけど。


最後に「ここ最近仕入れたやつでなんか良い感じのやつありましたか」というふわっとした質問をして出してもらったやつ。山崎の18年のミズナラカスク。
「先週がうちのお店の周年で、その記念にほぼ原価で出してたのですが、ご興味ありましたら同じ値段でお出ししますよ」というご厚意に預かる形で頂きました。
ノスタルジックというか、日本家屋みたいな落ち着く味がします。それでいて高貴。加水するとふわっとフルーツ香が広がって華やか。伽羅(きゃら)という香りの表現をされるらしいですが伽羅の香りを嗅いだことがないのでほーなるほどこれが伽羅というやつですかみたいなリアクションしかできませんでした。もっと経験の幅を広げる必要がありますね。近いうち伽羅の香りをどこかに嗅ぎに行きます。
そんなわけでウイスキー楽しいよーという話でした。みんなも飲もう。
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