ミックスダウンの技術をちゃんと覚えたくて、DTMの体験レッスン的なものに行ってきました。いろいろ教えてもらったことを残しておきます。
いいモニター環境を整えましょう
まずはこれ。どれだけ新鮮な魚を手に入れて刺身にしようとしてもまな板や包丁がなくて指で無理やり魚の身を千切ったりしたらクソみたいな仕上がりにしかならないですね。それと同じでちゃんとした環境を整えるのが大事です。とりあえずモニター用のスピーカーとヘッドホンを用意しましょう。スピーカーは好みとか価格帯とかいろいろあると思うので適当に検索したり聴き比べたりしてベストなのを見つけてください。
ヘッドホンはとりあえずこれ使っとけば間違いないらしいです。
いい機材を使いましょう
んでこれ。ここで言う「機材」はそのままミックスの「素材」となります。つまり「魚」に当たります。魚が腐ってたら刺身にしようが煮付けにしようが食えたもんじゃありません。それと同じで各トラックの音が書き出しの段階で安っぽかったり歪んでたりするとミックスの段階で修正しきれない。なのでいい機材、いいソフトウェア音源を使いましょう、とのことです。
ドラム:BFD FXpansion
ギター:MUSIC LAB REAL GUITAR
ベース:SPECTRASONICS TRILIAN
エレキギター: MusicLab Real STRAT 3
ギターアンプ:Guitar RIG (KOMPLETEに同梱されてる)
ピアノ:Steinberg The Grand 3
ぼくが教えてもらった講師の方が使用されているソフトウェア音源は上記の通りでした。とりあえずこれ全部持っておけばロックとかポップス作る上では十分とのことです。「特にTrilianはホンモノのベースと遜色ない。最高」って言ってました。
正しくミックスダウンをしましょう
はい。ここからが本題ですね。モニター環境と作曲環境を整えて、やっとスタートラインに立てました。各パートのミキシング時のアプローチの方法です。
最後にマキシマイザー入れて音量上げるので、それを見越してまず全パートの音量を下げた上で、以下のアプローチでミックスダウンを進めます。
スネア
コンプでちょっと潰す
残響残したいときはセンドリターンでリバーブかける
バスドラ
EQで低域(50ヘルツ以下)をカット
帯域がベースとぶつからないように意識する
ハイハット
EQでロー切ってハイ上げる
細くシャープに磨き上げるイメージ
ピンボケしてるけどこんな感じ
ライドシンバル
EQでロー切ってハイ上げる
これも音が分厚く聴こえないようにシャープにする
前述したハイハットと同じようなアプローチ。ハイハットと帯域がぶつかるけど後で左右に振るので気にしなくてOK。
タム
残響が残りすぎるとぼわぼわするので、減衰をボリュームを書くといい感じになる
その後コンプで締める
ギター
EQで低域(100Hz以下)カット 高域に耳障りなところがあればちょっとカット
コーラスで厚みと奥行き出す
ギターリグでディレイかけるとさらに雰囲気が出る。以下のプリセットがおすすめらしい。
ギターはスネアと帯域が被りますが、音色のキャラクターが違うからあんまりぶつかること気にしなくてOKとのこと。あとおそらく男性のボーカルとも被る周波数帯域だと思うので、そこらへんはボーカルの声質とか聞き込みながらミックスすればいいと思います。
ベース
EQで低域(100Hz以下)をカット
するとベースの迫力がなくなってしまうので100-200ヘルツぐらいを持ち上げて補正
ピック、フィンガーノイズの音が気になったらその帯域削る
こんな感じになります。
リードギター
EQで低域(100Hz以下)をカット
パン振り
今回はこんな感じにしたのであくまで目安に。
まあ大体こんな感じにしておけば大丈夫でしょう。あとは曲調とか好みで適宜いじる。
ハイハット 右30
フロアタム 左30
スネアとキックはセンター
ハイタム 右10
ミドルタム 左10
シンバル 右20
シンバル 左5
ライドシンバル 左20
サイドギター 左20
リードギター 右20
そんな感じでした。今まで結構ノリと勢いでやってた部分があったので個人的にはとても役にたった。行ってよかった!
2016年10月追記:NeutronというソフトがiZotopeから出ました。プラグインとしてトラックに挿すと鳴っている音を解析して楽器を判別し、自動で最適な処理を施してくれます。
「ミックスのクオリティを上げたい! けど勉強する時間取れない!」という方は是非。僕も買いましたが使い始めてからミックスの作業時間を大幅に圧縮できて、一番好きな作曲編曲に時間を費やすことができるようになりました。最高のソフトです。
コメントを残す