僕にはありがたいことに「大阪帰ってくるとき絶対連絡ちょうだい! 遊ぼう!」と言ってくれる友人や先輩がいまして、その中のひとりに「いーちゃん」という頭のおかしい先輩がいます。
で、今回大阪帰るタイミングで連絡したら「とりあえず、まりおやな」って返信が来てよくわからないまま「おう」と答えました。今思えばこれが全ての間違いだったのです。
車で迎えに来てもらって合流。即座に高速に乗ります。
僕「え、なんで高速? どこ行くん?」
いーちゃん「ラーメン屋!」
僕「その後は?」
いーちゃん「食べたら帰る!」
僕「は? ラーメン屋行くだけのために高速使ってるってこと?」
いーちゃん「そう!」
僕「アホなん?」
いーちゃん「アホやで!」
という会話をしつつ奈良県まで連行されました。
というわけで「まりお流」というラーメン屋さんに到着。店先まで豚骨のフレイバーが漂っています。いーちゃんからの「まりおやな」という返信はお店の名前のことだったのか。
入店。いーちゃんはいつ見てもカタギに見えない。この風貌で店員さんを呼び止めて勝手に色々注文されました。どうやら僕に選択権はないらしい。
そして届いたメガ豚トロ丼。
サイズ感が完全にバグってて、いーちゃんのiPhone 8 Plusと比較するとこんな感じ。丼デカすぎ。
実食。
僕「わ! めっちゃうまい!」
いーちゃん「やろ!」
正直サイズ勝負で出落ちタイプの一発屋だと思ってナメてたのですが、しっかり煮込まれてホロホロになった豚肉がきざみ海苔とよく合う。ご飯が進みます。
続いてラーメン、「オリンポス」のプレミアム。あれ? 意外と普通なサイズ感。
と思ったらスープが常軌を逸するレベルで濃いんですね。というかこれはスープなのか? 固形と言える状態なのでは? というぐらい濃いです。
麺と絡ませて食べた感想を一言で言うと「やっていいことと悪いことがある」です。豚骨の濃厚具合がMAXに到達していて、なんかもう口の中で獣を飼っている気分になります。一口で口周りはわけわかんないぐらいギトギト。絶対体に良くない。それでいて低温調理されたチャーシューとか半熟の煮卵はちゃんと美味しいので、「濃厚じゃないスープでちゃんと食べたかった」という気持ちでいっぱいになりました。
で、半分ぐらい食べたところで限界が来ました。ご飯は決して残さない教育を受けた僕でもさすがにこれは駄目だごめんなさいと思って残そうとすると
いーちゃんがこういう顔で見てくるんですね。食べるしかない。と思って箸を進めようとするも口の前で箸が止まるんです。脳が明確なNOを体に突きつけます。あとなんか焦点も合わなくなってボーっとしてきました。僕はこのまま死ぬのでは?
いーちゃん「スープ割りしてもらったら?」
どうやらこの濃厚なやつをスープで割ることで食べやすくするオプションがあるそう。早く言え。すかさず店員さんにお願いしました。
店員「どのくらい薄めましょうか? 7ぐらいまでいきます?」
僕「あ、はい。じゃあ7で。ちなみに僕が今食べてるのってどのくらいのレベルなんですか?」
店員「25です」
僕「」
そして割っていただいたものがこちら。スープで割られたことでせっかく減った中身が増えてビジュアル的には完全に新しい1杯になっており、すごろくで6出してワーイと思ってコマを進めたら「ふりだしにもどる」のマスに止まってしまった気分になりました。
目の前のいーちゃん、スープ割りをしてくれた店員さん、そしてなぜかカウンターの向こうで腕を組んでいる店長さんまでもが僕を見守ります。坊主、食えんのか? みたいな雰囲気の中一口食べました。7でも全然濃いわ。そしてスープ割りが提供されるまでの時間で僕の満腹中枢は十分に刺激されて完全にお腹いっぱいになっています。心が折れた。謝りました。もう食べられない。いーちゃんは「飢えで苦しむアフリカの人々は……」みたいなことを言ってましたがアフリカの人もお腹いっぱいだったらこれは残すと思います。
ちなみに濃厚なスープは時間が経って冷めると完全に固形化します。とんでもないものを食べてしまった気がする。
お会計の際に目に入ったメニュー。ミニカレーとミニカレー(大)がありました。ミニカレー(大)は普通にカレーと表記すればいいのでは?
ちなみにお会計は7560円。ラーメン屋で3品頼んだだけでこんな金額いくと思っていなかったのでクソ笑いました。
退店時に残してしまったことを店員さんに重ねて謝罪したところ、「気になさらないでください! あるあるです!」とのことでした。あるあるだったのか。
ちなみにお店の前の自販機はアホみたいなラインナップで、最上段が全部黒烏龍茶でした。
場所:〒630-8021 奈良県奈良市尼辻町433−3
TEL:0742-35-1102
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