我が家では夫婦間で「誕生日には体験を贈る」という習慣があります。ものをもらうよりも、未体験のことに挑戦する機会をもらったり、知らないところに一緒に行ったりするほうが嬉しいよね、という価値観から始まった習慣です。
息子への初めての誕生日プレゼント
息子が1歳の誕生日を迎えたとき、僕たちはその考えをベースに、小さなジャンベをプレゼントしました。はじめて触れる楽器を通して、音やリズムの楽しさを感じてくれたらいいなーと思って選んだものです。大人にとっては「ミニサイズ」として売られているそのジャンベは、息子のお腹くらいの高さでした。小さな手でジャンベに触れる息子の姿はどこか慎重で、それでも好奇心に満ちていました。その光景が微笑ましくて、写真を何枚も撮ったのを覚えています。
あれから2年。ジャンベの背丈は変わらない一方、息子は体つきがずいぶんしっかりしてきました。2年前に小さな手でお腹のあたりにあったジャンベをグーパーでカシャカシャ触っていた姿が、今では見下ろすようにして、ポンポンと叩くまでになりました。あと僕も「自分用にもジャンベ欲しい。デカいやつ」と思って買ったのでうちのリビングにはジャンベが親子みたいに並んでいます。
おもちゃ遊びのワンループ
最近の息子には「ダンボーのコンテナボックスからミニカーを取り出してバランスボードを駆け上がらせて机の上に着地したら几帳面に並べていく」というお気に入りの遊びがあります。大人の視点からだと何がそんなに楽しいんだと思ってしまうけど子供ってそういう遊び大好きよね、っていうやつ。
昨日は僕が料理中にその遊びをしていて、「なんかジャンベの音が周期的に鳴ってる気がする」と思って観察していたら「ダンボーのコンテナボックスからミニカーを取り出してバランスボードを駆け上がらせて机の上に着地したら几帳面に並べて完了次第ジャンベを一発叩く」というルーティンに進化していました。音を文字で表すと
- ガチャガチャ(ミニカーをコンテナボックスから取り出す音)
- キュルキュルキュルキュル(ミニカーがバランスボードを駆け上がる音)
- スチャ(ミニカーが着地する音)
- ピーピー(息子がミニカーを駐車措置する時に声で出す効果音)
- ポン(ジャンベを一発叩く音)
がループしており、完全にヒップホップでした。
本当に何度も綺麗にループしていて、とはいえ
- ミニカーの種類によって駆け上がる音が微妙に違う
- もちろん子供がやることなのでループの揺らぎが大きい
のですが、それを含めて予測できない謎のグルーヴ感があり、眺めていてめちゃくちゃ面白かったです。音楽的なグルーヴ感というよりは「全体的にとっ散らかっててカオスなことをやっているのに最終的にジャンベがポンとなることで強制的に秩序を産んでいてそれがループとして認識できてしまう」という可笑しさがありました。
「今回はジャンベ叩かないかもしれないな。お? やっぱり叩くのか? スルーする? 叩く?」
\\\ポン///
「叩いたwwwwwww」
みたいな感じ。録音しておけばよかった。
そんなわけでジャンベ、息子の音や遊びの幅を広げる存在になってて嬉しいなーと思いました。1歳の誕生日プレゼントに迷ったらジャンベにしましょう。
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