結婚式の直後なので良質な体験にお金を使おうキャンペーン最終章です。滋賀県の余呉湖(よごこ)のほとりにある徳山鮓 (とくやまずし)に泊まってきました。ハイクオリティな発酵食を提供しているお宿です。
入り口。
電車で向かっていたところ大型台風の影響で湖西線と琵琶湖線の両方が運転停止したため草津駅で交通手段を失ってしまいましたが天才なので機転を利かせてレンタカーを調達。無事その日のうちにたどり着くことができました。完全に作戦成功です。
お部屋はこのような。趣と清潔感。
有名なお宿らしく予約は1年ぐらい先まで埋まっています。僕の奥さんはデキる人なので挙式後の日程に合わせてバッチリ確保してくれました。
というわけで荷物を置いてお食事へ。
せっかくなのでスタートから日本酒にしました。紫霞の湖(しがのうみ)という辛口純米酒。
キリッとしててうまい。
目の前に秋があらわれました。一品目は八寸。
- かぼちゃのおから
- 山椒でつけた枝豆
- トマトと鴨の燻製
- わさび漬け
- 栗の渋皮煮
- 琵琶マスのパテ
- 鮎の皮焼き
高まった期待のハードルを楽々と越えてくれるスタートでした。
二品目は琵琶マスにフナの卵をまぶしたもの。
提供時に「こまぶしです」と説明されたので「粉まぶし」と脳内で誤変換していましたが「子まぶし」が正しい。子をまぶしたもの。日本酒を飲むスピードに拍車がかかります。
三品目、鰻の飯蒸し(いいむし)。
鰻は目の前の余呉湖で取れたやつ。もちろん天然。仕掛けづくりから自分たちでやって獲るらしいです。
鰻 on the もち米。文句の付け所がないレベルでうまい。
器も良かった。
熱燗に切り替えました。おちょこ選べて楽しい。
四品目、鯖のなれずし。
ところで「寿司」を漢字一文字で表すと「鮨」と「鮓」がありますが、
- 鮓:発酵させて保存食にしたもの
- 鮨:握り鮨やちらし鮨など、保存目的ではないもの全般
- 寿司:「鮓」と「鮨」をひっくるめた全部
という使い分けをするらしいです。なれずしは発酵させた保存目的のお料理なので「鮓」ですね。米と塩だけで発酵させています。
で、こちらの鯖のなれずし、くるっとチーズを包んでいます。これが合う。発酵と発酵の組み合わせの可能性。それにトマトソースが合う。そして日本酒にも合う。未知の世界の扉がバンバン開きました。
五品目、焼きすっぽんと鹿肉のグリル。
あっさり目の焼きすっぽんには肝のソースが、鹿肉の上には香茸(コウタケ)とバルサミコ酢がかかっており、交互に食べると旨味の信号が脳に絶えず送られてみるみるうちに元気になってしまいました。
器が面白い形をしていますがこれは余呉湖を型どったものです。
鮎だよ(CV:浜崎あゆみ)
六品目は子持ち鮎を蒸したもの。ぎっしり卵が詰まっていらっしゃる。
頭の先からしっぽまで全部食べられます。上にかかっているあんはこれまた香茸をベースにしたもの。
なんか違う種類の日本酒。忘れた。うまい。
丸いオシャレなお皿に色々乗ってやってきた七品目。
- 香茸、なめこ、茗荷の甘酢漬け
- 猪の生ハム
- 猪熊鹿のテリーヌ
- キノコいろいろ
などのオールスター戦。真ん中にスッと引かれた黄金色の線はワインビネガー。蜂蜜と同じぐらい甘い。
八品目、満を持して登場した鮒ずし & 鮒ずしサンド。
僕は今回が生まれて初めての鮒ずし体験です。おそるおそる箸を伸ばしましたが全然うまい。高貴なブルーチーズのような、ワインが欲しくなる味でした。
癖のある食べ物ってこういうちゃんとしたところで食べておくと以後好きになれるので良いですね。
九品目、香茸(コウタケ)の炊き込みご飯。これめちゃくちゃうまくて、食べてて泣きそうになるぐらい感動しました。
あまりにもうまかったので自分でも作ってみようと思ったら香茸ってなかなか手に入らないんですね。帰りに道の駅ハシゴしても見つけられずネットでも見つからず。どなたか売ってるところご存知でしたら教えてください(切実)。
最後、十品目はデザート。
鮒寿司の周りの発酵したお米を使ったアイスと喜界島の砂糖を使ったクッキーです。すだちのジャムが乗ってて食後に最適。至福のひとときでございました。
そして翌朝の朝食はこのような。至れり尽くせり!
朝はコーヒーもついてます。器がかわいい。
コーヒー飲んでた席からの景色です。
カフェインを摂取してシャキッとした頭で朝のお散歩へ。
余呉湖。
あたりはこんな感じで控えめに言ってド田舎です。空気がうまい。
そしてチェックアウト。宿を後にして帰路へ。
上質な発酵食、究極の地産地消、一泊二食付きでお酒を色々飲んで2人で6万円ぐらい。いい時間でした。
将来結婚10周年とかでまた来たいなーと思える場所です。おすすめ。
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