映画館で『マネー・ショート 華麗なる大逆転』を観てきました。ざっと感想。
- めっちゃ面白い
- けど専門用語だらけで金融のこと全く知らずに行ったら「?」ってなって終わると思う
- 「俺は昔FXとか株とかやってたから余裕だわー」って思ってました
- CDSとCDOが頻繁に出てきてどっちがどっちかわからなくなって混乱した
- 用語とか背景を復習してもう一回観たい
というわけで面白い映画でしたが、金融のことを何も知らずに行くと序盤20分経たないうちに完全に置いていかれると思います。リーマンショックの背景と、サブプライムローン、MBS、CDS、CDO、デフォルトなどの用語をざっくりでもいいので頭に入れていくと楽しめるでしょう。
僕もわかったふりしてわかってない箇所や用語がいっぱいあって、映画を観た後に調べまくって頭の中を整理しました。というわけで「マネーショート観るならこのへん知っておくともっと楽しく観れるよ」というのをまとめておきます。
マネーショート観るならこのへんの用語を知っておくともっと楽しく観れるよ
プライム層:裕福な人たち
サブプライム層:貧乏な人たち
サブプライムローン:サブプライム層(貧乏な人たち)でも組めるローン。当時は家を買えるレベルの大きな金額のローンを水商売のお姉ちゃんでも組むことができたり、ローン申込書の名義がペットの名前だったり職業欄が空白だったりでも審査普通に通ってた。
債権:ある人(債権者)が他の人(債務者)に対して一定の行為を請求できる権利。劇中では「ローンを返済させる権利」という債権が頻繁に使われている。
デフォルト:債務不履行。ローンを返せなくなる状態になること。
MBS:複数のサブプライムローンを一つにまとめてパッケージ化した金融商品。MBSを買ったら住宅ローンを借りている人の返済金+利子を受け取れる。Mortgage-backed securitiesの略で、日本語で言うと不動産担保証券。複数のサブプライムローンをまとめることでリスクを減らせるらしい。
CDO:MBSをさらにまとめてパッケージ化した金融商品。安全に回収できそうな債権や焦付く可能性が高いハイリスクな債権もごちゃ混ぜになっていてその分リターンも大きくなる。Collateralized Debt Obligationの略。債務担保証券。
CDS:クレジット・デフォルト・スワップ (Credit default swap) 。死んだらお金を受け取れる生命保険みたいなもので、「ある債権が暴落したらお金がもらえる」という契約。加入者は毎月証券会社に保険料みたいなものを支払う。加入者は債権が暴落したら大儲け、暴落しなかったら毎月無駄金を払っているようなもの。
まとめ
というわけでこのへん知ってたら金融に興味なくてもかなり楽しめると思います。多分あってると思いますがもしどこか間違ってたら教えてください。
劇中では主人公が2005年から何ヶ月もCDSの保険料(数十億円、数百億円単位です)を支払い続けてやっと住宅ローン市場が崩壊します。本来ならそのタイミングでMBSやCDOの格付けが下がる→それらの債権が暴落する→CDSが発動→主人公たち大儲け、ってなるはずなのにそうはならなくて、それはなぜかというと格付け会社が銀行に言われるがまま適当に格付けしてたからなのですが、そういう胃が痛くなるような描写もそもそもCDSの仕組みがわからないと「なんで主人公困ってんの?」ってなります。
あとCDSとCDOは100回ぐらい出てくるのでマジで混乱します。
原作も面白そう。本なら調べながら読めるので時間できたら読んでみよう。映画はDVD出たらもう一回見直す。
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